生後数か月の赤ちゃんが「ぺろっ」と舌を出す仕草をすることがあります。
見ているとかわいらしいですが、「癖なの?」「病気なの?」と心配になるパパママも多いのではないでしょうか。
実は、舌を出す行動にはいくつかの生理的・心理的な理由があるんです。
1. 舌を出すのは「反射」や「発達」の一部
新生児期~生後4か月ごろまでは、「原始反射(吸啜反射・探索反射)」の影響で舌を出すことがあります。
赤ちゃんはまだ自分の体を思い通りに動かせず、本能的に口や舌を使って周囲を確かめようとします。
これは授乳の練習のようなもので、成長とともに自然に減っていく行動です。
2. 口の感覚を確かめている
生後3〜6か月ごろになると、手や指、舌を使って感覚を学ぶ時期になります。
赤ちゃんは「舌を出すことで唇や口の中の感触を確かめている」と考えられます。
これはいわば**「口の中での探索遊び」**であり、好奇心の表れです。
3. よだれや歯ぐきの刺激によるもの
歯が生え始める前後(5〜7か月ごろ)は、よだれが増えたり歯ぐきがむずがゆくなったりします。
その刺激から、舌で歯ぐきを触ったり、よだれを外に出そうとして舌を出すこともあります。
この時期によく見られる自然な行動です。
4. まねっこやコミュニケーションの一環
赤ちゃんはパパママの表情を観察し、「まね」をしながら学習します。
パパやママが舌を出すと、それを見て赤ちゃんも同じように舌を出すことがあります。
これは社会的発達のサインで、「見て・まねる」ことで表情や感情を理解していく大切なステップです。
5. 注意が必要なケース
多くの場合は心配いりませんが、以下のような場合は小児科で相談をおすすめします。
- 舌がいつも口の外に出ていて戻らない
- 授乳や哺乳がうまくできない(ミルクをこぼす・むせる)
- 舌が極端に大きく見える(巨舌症の可能性)
- 顔の左右の動きに差がある
これらはごくまれに、筋肉や神経、甲状腺などの異常が関係していることもあるため、早めの相談が安心です。
6. パパママにできるサポート
- 無理にやめさせず、見守ってあげましょう
- よだれかぶれ防止にガーゼやスタイを活用
- 口元を清潔に保つ(口周りの肌荒れ予防)
- 成長記録の一環として写真を撮っておくのもおすすめです
赤ちゃんが舌を出すのは、成長の途中でよく見られる自然なサイン。
かわいい仕草として見守りつつ、異常がないかだけ軽くチェックしておきましょう。
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